こんにちは。インプルの髙橋です。
プログラマーとしての眼差しを持って、作業環境としての成田空港の良さを共有します。
結論
おすすめは第3ターミナル。空港とは思えないほど落ち着いた環境で作業することができる。
第2ターミナルのアピールポイントは人の少なさ。静けさの中落ち着いて作業ができる。
第1ターミナルは、電源のついた机やふかふかの椅子など設備は整っているが、かなり人が多いのがネック。
ただ、この感想は深夜~早朝成田空港に滞在する眼差しからうまれたものであり、日中になるとまた少し話は変化するかもしれない。
総合的に、成田空港は楽しい空間だった。
成田空港における各ターミナルの立地について
前提として、それぞれのターミナルの立地をおさらいしましょう。
成田空港には3つのターミナルがあり、それぞれ距離が離れています。
特に第1ターミナルは、より近い第2ターミナルと1.5km程度離れており、荷物が多いことが通常な旅行時において、この距離の意味は大きいです。
第2、3ターミナル間についても、移動するだけで10分程度は見た方が良いでしょう。
また、第1ターミナルは北ウィングと南ウィングに分かれており、こちらも端から端まで移動するだけで10分程度はかかってしまいます。
成田空港で過ごすにあたっては、こうした位置関係をよくよく踏まえた上で最善を検討する必要があります。
私自身の話をすると、札幌在住なので、成田空港を利用する際はpeachかジェットスターを利用することが多いです。
peachは第1ターミナルから発着します。
ジェットスターは第3ターミナルです。
間違えると最悪飛行機に乗り損なう可能性が生じるので、利用するターミナルがどこなのか、しっかり意識しましょう。
各ターミナルの人入りの違い
各ターミナル明らかに人入りが異なる点も注目した方が良さそうです。
利用者が一番多いのは第1ターミナルです。深夜であったとしても座る場所を探すことに苦労するほど人がいたことが印象的でした。
第2ターミナルは一番人が少ない印象を受けました。おおむね20人いるかいないかくらいで、シンとした雰囲気でした。静かすぎて、若干防犯面に不安を覚えました。とはいえ、寝る場所探しに苦労を覚えることはなさそうです。
第3ターミナルはちょうど中間的な、多すぎも少なすぎもしない人入りで、程よさを覚えました。建物も一番新しく、開放的かつ明るい雰囲気で、居住性の良さを感じました。
警備員さん曰く、私が訪れた日は平均的な人入りの日だったようです。毎日、曜日により特に差があるわけでもなく、同じくらいの方が訪れるとおっしゃられていました。
成田空港でプログラミングをする
成田空港においてプログラミングを行うことを考えた時、まず気になることは、Wi-Fi環境と電源環境。あとは、落ち着いて過ごせるような空間があるかどうかというところになりそうです。
Wi-Fi環境
成田空港は全館インターネット環境が整っていて、利用するだけならそれほど苦労はしなさそうです。
使用実感
第1ターミナルにおいては速度に心許なさを覚えることが多かった印象があります。
Webページを閲覧する程度であればどうにか耐えられそうな、しかし時間やタイミングによってはそれさえも覚束なくなった印象があります。深夜の、人が比較的少ない時間と日中と比較しても、あまり変化を感じませんでした。
私が接続したのは、第1ターミナル中央の第2サテライトあたりだったので、もしかしたらそこはアクセスポイントが少ない地点だった可能性はあります。
第2・3ターミナルのWi-Fiについては特に不便を感じることはなかったです。
第1, 第3ターミナルのWi-Fi速度
参考までに、第1, 第3ターミナルのWi-Fi速度を図ってきました。
測定時刻は午前4時くらいです。
第1ターミナルは、調子が良い時で下り16Mbps, 上り22Mbps。調子が悪いと下り6.1Mbps, 上り6.5Mbpsでした。
第3ターミナルは、下り83Mbps, 上り106Mbpsでした。
第3ターミナルの回線速度は公共Wi-Fi離れしていますね。
作業するのであれば第3ターミナルがベターという印象です。
Wi-Fiの形式
空港のWi-Fiは全面的にCaptive Portal方式で提供されています。
Wi-Fiに接続すると認証用のWebページに強制的に転移させられ、認証を行うことで利用できるようになります。
Captive Portal方式のWi-Fiは、SNS認証やメール認証を求める形式が一般的ですが、成田空港のWi-Fiについては規約に同意すればすぐに利用できます。
個人的に、認証に面倒くささを覚えがちなので、この形式は嬉しかったです。
Captive Portal方式のWi-Fiはセッションの制限時間が設定されていることがよくあります。成田空港のWi-Fiですが、制限時間は特に設定されていなさそうでした。
一定の間隔で再認証を求められると、都度都度作業の手も止まってしまいます。
こうした特徴は作業環境としての成田空港の良さを引き立てていますね。
電源環境
成田空港において、電源環境は至る所に点在しており、不便さは全く感じませんでした。
画像のような形式のコンセントは、わざわざ探す必要もないほどよく見かけた印象があります。
とはいえ、パソコンを開いて作業するには、上記のような環境はやや心許なさを覚えますね。
できるならば、机と椅子にコンセントが設置されているスペースが欲しい。
第1ターミナルには、電源付きの机と椅子が20席程度設置されていました。
気になったのは、先にも言いましたが人がたくさんいた点です。程よい席を確実に確保できるか行ってみないとわからないのは、少し不安ですし、業環境としてはなかなか難しいところがありそうです。
第2ターミナルには、机や椅子といった設備は見当たりませんでした。
椅子の背面にUSBポートやコンセントが設置されているスペースがあり、電源の確保という意味では苦労しなさそうです。
ただ、椅子自体が結構硬めで、クッション性のないものである点について、留意した方が良さそうです。
第3ターミナルですが、プログラミングのしやすさという観点で注目したいのは、ローソン前のスペースでしょう。
ここはフードコートになっており、その一角に充電用のコンセントが付属した机が設置されています。
見ての通り、明るい光が差し込んでおり、開放感のある作りになっています。こんな空間だと作業も捗りそうですね。
私が滞在したのは午前4時 ~ 6時の間でしたが、座席数にずっと余裕がある感じで、とても過ごしやすかったです。
通りがかりの警備員さん曰く、成田空港は、午前2時から4時にかけては消灯するらしいです。
そのため、ターミナル全体がじんわりと闇に包まれますが、電源のある机の設置されている箇所周辺については、灯りが保たれており、作業する上で不便は感じなさそうな雰囲気でした。
下記noteに詳細な写真が記録されていました。
食事事情
空港で夜から朝まで過ごすことを考えると、食料が調達できるかどうかが一つ気になるところですね。
成田空港については、いずれのターミナルにおいてもその点苦労することはなさそうでした。
各ターミナルに24時間営業しているコンビニがあります。
第1・第3ターミナルにローソン, 第2ターミナルではセブンイレブンが営業しています。
それぞれ街中で見かける一般的な店舗と同程度の広さがあり、品揃えの点で不便を覚えることはなさそうでした。
また、第2, 第3ターミナルについては松屋も24時間営業してくれています。
深夜~早朝でも、温かいご飯を確実に食べられる環境が準備されているのはありがたいですね。
第3ターミナルのフードコートは全体的に営業時間の早いお店が多くて、おおむね5時には営業を始めるみたいです。
総括
成田空港において深夜 ~ 早朝の時間帯にプログラミングをすることを考えた際は、総合的に第3ターミナルのフードコートが有力な選択肢になりそうです。
電源環境・Wi-Fi環境、居住性、総合的に見て空港とは思えないほど落ち着ける空間でした。
懸念点として、第1ターミナルとの距離感が指摘できます。利用するターミナルが離れている場合は、時間に余裕を持ちつつ行動する必要がありそうですね。
今回の記事は、深夜から早朝を想定したものになったため、第3ターミナルが明らかに評価の高い結果になりましたが、日中だとまた少し話は変わると考えています。
第1ターミナルの机&コンセント席は、日中であれば空席の方が目立っていました。第一ターミナルを深夜利用する際の懸念点として、席の確保の難しさを挙げましたが、こレは日中であれば解決できそうです。
また、私は日中の第3ターミナルを知らないので断言し難いところではありますが、フードコートは利用者の多い時間帯だと、同時刻の第1ターミナルの机&コンセント席以上に混み合っていても不思議がないようにも思えました。
第2ターミナルもまた少し景色は変化すると考えています。第2ターミナルは日中も人の少なさが変わらない魅力として存在すると認識していますが、ここにはカウンタータイプのスタバがあります。
人が少ない空間で、コーヒーを片手にのんびりプログラミングをするというのも、楽しそうですね。
個人的な感想になりますが、今回の滞在を通じ、空港の姿勢として、「空の移動を楽しい思い出にしよう!」と頑張っていらっしゃる雰囲気を感じました。飛行機の移動は、煩雑な印象を抱きがちです。その中でも居心地の良い場として空港を提供する心遣いを感じました。
いうまでもないことですが、空港は公共の場です。
プログラミングを行う際は、周りの人への気遣いも忘れないようにしましょう。
終わりに
この記事は、搭乗手続きに失敗し、思いがけず成田空港で一晩泊まる必要に迫られたことから生まれました。
成田空港に泊まるしかないと腹を括った時、脳裏をよぎったのは「プログラマーのための新千歳空港入門」という本の存在でした。これは私が敬愛する熊谷友宏さんというSwift愛に溢れた方が書かれた本です。どうせ一晩過ごすなら、成田空港入門の記事を書こう。そう考えた瞬間、わくわくしたことをよく覚えています。
最後に、一緒に成田空港に取り残された、 okamoto.sさん と 藤谷想楽さんに深い感謝を捧げます。
飛行機を逃した瞬間の絶望感から立ち直り、状況を楽しむ心持を取り戻せたのは、2人のおかげです。
飛行機に搭乗する際は、常に時計を意識し、チケットの管理に注意を払いましょう。
空港でチケットを紛失することは、死を意味します。
参考: