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内罰型が適切に反省を行う方法

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インプルの高橋です。

先日以下の記事を読みました。

問題が起こった時、原因を自分に求める人を「内罰型」と言うらしいです。

仕事の成長において、内罰型は可能性を秘めている一方で、一方で非常にストレスフルになりがちである。と示した上で、内罰型がストレスに直面した際の処方箋として以下の方針を整理しています。

1.意識してボーダーラインを作る

– 自分の力量・キャパシティを正しく理解する

– 潰れない範囲で、「ここからは自分は悪くない!知らない!」と線を引く

– 境界線を超えたら、態度ややり方をガラッと変える

2.制限付きで内罰型になる

ストレスに対する性格 内罰型としてどう振る舞うか

私はこの記事で言うところの内罰型の人間です。

「どうやって線を引くの?」をちょうどこの数ヶ月考えていたので、現状の考えをまとめたいと思います。

内罰的な人はなぜ苦しくなるのか

内罰的であることと、苦しみは、常に両立しません。

内罰的な性質が苦しみを生んでいるときは、反省がうまく行えていない可能性が高いです。

内罰的で苦しみやすい人の思考プロセスの例

最近、「クライアントへある機能の実装方針を説明したが、いまいちピンときていないように見える」という事象に直面しました。

この状況に対して、内罰的で苦しみやすい性質を持つ私(つまり自分自身)が考えたことは以下です。:

  1. 問題の要因を整理
    – 自分のコミュニケーション起因
    – 相手の受け止める姿勢の問題
    – 説明しようとしている対象の複雑さ
    要因には複数の層がありそうだな〜と認識する。
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  2. 自責領域に反省対象を絞る
    明確な課題が自分の操作可能な範囲内にあるため、まずはそれに取り組む。
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  3. 自分の課題を整理
    「私には悪い点がたくさんある」と感じ始める。
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  4. 落ち込みたくないので、活路を模索する
    そもそもコミュニケーションって定量的に評価することが難しいことだよな…自分の反省に引っ張られすぎるのも問題だな。
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  5. 情報を処理しきれなくなって処理落ちする
    反省範囲を広げすぎてしまい、自分の責任範囲を整理できない…
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上記は極端な例かもしれませんが、どんどん落ち込んでいく様が伺えます。

落ち込んでも良いことはありません。

パフォーマンスは下がりますし、認知も歪みます。何より、上記のような「反省」を繰り返してしまうと、明確な対策が整理されないままコミュニケーションへの苦手意識ばかり増幅されてしまう可能性も生じます。

なぜ内罰をするのか

元記事の方は、内罰型をポジティブに捉えています。それは、内罰型の人は次のステップに進むマインドを持っているからです。

私もこの意見には同意します。明日の自分が、今日の自分より1mmでもよくなっていて欲しいから内罰を行っているのです。
上記のような、過度な内罰に伴う落ち込みが無意味であることもわかっています。
だから、適切に反省を行う技術、自分の操作できる範囲のボーダーを明確に持つ必要性を日々模索しています。

自分の操作できる範囲のボーターを細分化する試み

問題を踏まえ、端的に反省する

内罰と苦しみは必ずしも同居するものではないですし、同居してしまった時点で反省に失敗している可能性が高いです。

反省は、問題に対応する明確な対処法がセットになっていれば十分なはずです。要するに、問題にどう対応するかに明確な手段が伴っているならば、有効に反省が行えたと判断できそうです。

問題における自分の責任をリストアップし、一問一答の形式で対策を考えましょう。 この方法を取り入れることで、落ち込む必要がないことに気付くでしょう。

一回あたりの反省を短時間で済ませることができるため、PDCAサイクルを高速で回すことができます。

落ち込みを感じたら、反省プロセスからの撤退を検討する

落ち込んでしまうほど自分を責めてしまう時を振り返ると、反省せずにはいられない、一種の不安状態に陥っている実感を受けています。しかし、落ち込む程度まで自分を責めてしまうと、視野が狭くなってしまい有効な対策を考えることが難しくなってしまいます。

落ち込んでしまった時点で反省は失敗していると考えた方が良いです。この場合、楽しいことを考えるか、リラックスすることに集中する方がはるかに生産的です。

現時点で解決できない問題は、忘れることを選択する

時には、根本的な解決策を見つけるのが困難な課題に直面することもあります。 現状の自分の知識や経験では手に負えないような問題です。

このような時は、諦めてリラックスする努力をしましょう。 なぜなら、どうしても解決できない問題を反省しても意味がないからです。

皆さんも、中学生の頃には解決できなかった問題が、今では簡単に対処できることがあると感じることでしょう。 中学生の頃から無謀に挑戦するよりも、時が解決するのを待つ方が賢明です。

問題には解決される適切なタイミングがあります。 明確な対応策が思い浮かばない問題は、その時が来るまで待つことが最善です。

ちなみに、「事実や理由を性急に求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力」をNegative Capabilityと言います。興味がある方は調べてみると面白いかもしれません。

ネガティブ・ケイパビリティ - Wikipedia

問題を認識することに負荷がかかる場合は分割を行う

問題を認識する が辛い時もあります。

問題に圧倒されている場合は、分割が効果的です。まつもとゆきひろさんも「大きな問題も分割すればなんとかなる」と言っています。

巨大なタスクに圧倒されそうな時は“分割統治”で征服せよ ゴールまで走り続けるために有効な考え方
技育祭は「技術者を育てる」ことを目的としたエンジニアを目指す学生のための日本最大のオンラインカンファレンスです。「技育祭2023【春】」に登壇したのは、Ruby開発者のまつもとゆきひろ氏。プログラミングの体験の中で実感した、ことわざや格言について話しました。全4回。3回目は、「分割統治」について。前回はこちら。

一人で分割することさえもしんどい時は、積極的に他人を頼りましょう。

自分一人では解決が難しいことも、他人の視点を通して見るとまた違った捉え方ができるかもしれません。

自分の「辛い」を信じる

一番大切なのは、自分の感覚を信じる態度です。

辛い・疲れたと感じる時、自罰的な傾向を持つ人々はしばしば自分の感覚を無視しがちな印象を受けています。

自分の感覚を信じましょう。そこを疑ってしまうと、現実と向き合う拠り所がなくなってしまいます。

最後に

皆さんの反省する技術を知りたいです。

自分はこういう感じで向き合っているよ〜〜〜的なのがある方、反応お待ちしております。

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