はじめに
みなさんこんにちは。インプルの岩崎です。
今回はGoogleの新しいAIエディターの話題です。みなさんもイノベーターになろう!(イノベーター理論)
Google Antigravityとは
Google Antigravityとは、Googleが2025年11月に発表・公開したAIエージェント主導のコーディング環境です。

AIエージェント主導、ということもあり、エージェントがエディター、ターミナル、ブラウザを操作できる “エージェントファースト(agent-first)” の設計思想を持っています。開発環境(IDE)+エージェント管理(マルチワークスペース・マルチエージェント)を備え、複雑な自動化やチーム開発に使えるよう設計されています。
モデルはGoogleのツールなので、Geminiがメインになってきますが、その中でも優秀なGemini 3 Proを搭載しています。そのほかにも、Claude Sonnet 4.5 や GPT-OSSにも対応しています。すげえ!
また、現在は無料プレビュー版ということで、5時間おきの使用制限はあるものの、無料で使用できるそうです。Windows/macOS/Linux に対応しているので、多くの環境で利用できるのではないでしょうか?
セットアップ
まだ本格的に使っていないので、あまり概要は語らず。使える状態まで、セットアップを進めていきましょう!
ダウンロード
このツールはアプリですので、公式ブラウザからダウンロードしてくる必要があります。先ほどもご紹介したこのブラウザから、アプリをダウンロードしましょう!

右上のダウンロードボタンでも、真ん中の使っているデバイスのダウンロードボタンでもOKです。

クリックすると、各ダウンロード詳細が出てきますので、使っているデバイスに合わせて、ダウンロードボタンを押しましょう。

ダウンロードが完了すると、Macの場合はインストーラーが出てきますので、アプリケーションフォルダに移してダウンロード完了です。

アプリを開く

すると、Welcome to Antigravity と表示されます。
ここからいくつかのセットアップをすることで、基本的な画面へ行くことができます。
セットアップ方法

Choose setup flow
→ セットアップ方法を選択 Start fresh or import settings from another IDE
→ まっさらな状態で始めるか、他の IDE から設定をインポートできます
選択肢:Start fresh → 新規設定で始めるImport from VS Code → VS Code から設定をインポートImport from Cursor → Cursor から設定をインポート
ここでは、セットアップ方法を選択できます。
基本的には、VS CodeやCursorを使っているのであれば、それらの設定からインポートしてくるのがいいと思います。
今回は、せっかくの新しいツールなので、新規設定でやってみます。
画面モード

Choose an editor theme type
→ エディターのテーマタイプを選んでくださいClick or use arrow keys (← or →) to select, Enter to confirm.
→ クリックまたは矢印キー(← / →)で選択し、Enter で確定します。
テーマ一覧:
- Dark
→ ダーク(暗い背景) - Tokyo Night
→ Tokyo Night(濃紺系ダークテーマ) - Light
→ ライト(明るい背景) - Solarized Light
→ ソラライズド・ライト(柔らかいベージュ系のライトテーマ)
ここでは、画面のモードを選びます。今回は、Tokyo Nightにしてみましょう!(なんでTokyo笑)
エージェント設定

How do you want to use the Antigravity Agent?
→ Antigravity Agent をどのように使いたいですか?
(下のいずれかを選択してください)
左側の設定:① Agent-driven development
→ エージェント主導の開発(AI が主体で進める)② Agent-assisted development(RECOMMENDED)
→ エージェント支援の開発(AI が補助しつつ、人間が主体)※推奨③ Review-driven development
→ レビュー中心の開発(AI は提案するだけで、自動実行は最小限)④ Custom configuration
→ カスタム設定(細かい動作を手動で調整)
右側の設定: Terminal execution policy
→ ターミナル実行ポリシー
Auto(自動)Review policy
→ レビューのタイミング
Agent Decides(AI が必要に応じてレビュー要求する)□<strong>Use the default allowlist for the browser</strong>
→ ブラウザ用のデフォルト許可リストを使用するThe agent will occasionally request for review.
→ 「エージェントは時々レビューを求めます」
ここは基本的にRecomendの設定を選んでおけばOKです。(何もいじらなくてOK)
左側の設定では、エージェントをどの程度主体にさせるかを調節することができます。右側の設定では、AIのターミナル操作や、重大な操作の場合のAIの挙動などを設定します。
エディターの設定

Configure Your Editor
→ エディターの設定を行うConfigure your editor settings below.
→ 以下でエディターの設定を行ってください。
Keybindings(キーバインド)Configure your keybindings.
→ キーバインド(ショートカット)の設定
選択肢:Normal(通常のショートカット)Vim(Vim キーバインドに変更)
Extensions(拡張機能)Install popular language extensions. Language extensions are required for some Agent features. Other extensions can be found on the marketplace in the editor.
→人気の言語拡張をインストールします。一部の Agent 機能には言語拡張が必要です。その他の拡張機能はエディター内のマーケットプレイスで追加できます。
選択肢:Install 7 Extensions(7つの拡張機能をインストール)
Command Line(コマンドラインツール)Install the command line tool to open Antigravity with agy.
→ agyコマンドで Antigravity を開くためのコマンドラインツールをインストールする
選択肢:Install(インストール)
ここも、基本的な設定はそのままでOKです。
1つ目の設定は、Vimに慣れている人は、一番上の設定をVimにしておくと良いです。2つ目の設定も、言語サポートなどが自動で入り便利です。3つ目もインストールをお勧めします。
Googleのログイン

Sign into Google
→ Google にログインSign into Google to access Antigravity.
→ Antigravity にアクセスするために Google にログインしてください。
ボタン:Sign in with Google
→ Google でログイン
ここは、その通りGoogleでログインすればOKです。
セキュリティの説明

Antigravity - Terms of Use
→ Antigravity ― 利用規約
Antigravity is known to have certain security limitations. Users should be aware of potential risks, including data exfiltration and possible code execution. Avoid processing highly sensitive data and verify all the actions taken by the agent.
→Antigravity にはいくつかのセキュリティ上の制限があることが知られています。ユーザーは以下の潜在的なリスクを把握しておく必要があります。
- データの漏えい
- 意図しないコード実行の可能性
エージェントが行う操作を必ず確認し、高度に機密性の高いデータの処理は避けてください。
✅ Yes, I agree to allow Google to collect and use my interactions data as defined in the Google Antigravity Terms of Service and consistent with the Google Privacy Policy, for the purpose of evaluating, developing, and improving Google and Alphabet research, products, services, and machine learning technologies. I understand I can withdraw my consent at any time by visiting my account settings or e-mailing Antigravity Support.
→はい、私は Google Antigravity 利用規約および Google プライバシーポリシーに定められたとおり、Google が私の操作データを収集・利用することに同意します。これは Google および Alphabet の研究、製品、サービス、機械学習技術の評価・開発・改善を目的としています。この同意は、アカウント設定または Antigravity サポートへのメールで、いつでも取り消すことができます。
ここは良くある利用規約なので、文章を読んで問題がなければNextへいきましょう!
セットアップ完了

お疲れ様でした。ここまでくると、セットアップ完了です!
まだファイルを開いていないのでイメージがつきにくいですが、左側がエディターの画面で、右側がチャットの画面です。これでAntigravityでコードを書くことができます!
AIエージェントでコーディング
今回作らせたもの
今回はAIツールお試しの王道、Todoリストを作らせてみようと思います。
比較的短時間で実装できてAIエージェントごとにUIもちょっと違うので、AIエージェント単独の性能を測りやすいです!
コードの生成やターミナルでの作業も実行させることになるので、幅広く柔軟にいろいろなことができるのではないかと感じています。
プロンプト
今回は、下記のプロンプトで実行させてみます。
Next.js を使って、シンプルな Todo アプリをゼロから作ってください。
要件:
- Next.js 15(app router)ベース
- UI はTokyo nightのような、藍色を基調とした落ち着いたデザインに
- Todo の CRUD(追加、編集、削除)
- ローカルストレージに保存して永続化
- コンポーネントを分割し、読みやすい設計にしてください
- コードを生成したら、プロジェクトを起動して動作確認してください
流れは以下でお願いします:
1. プロジェクトフォルダの作成
2. Next.js のセットアップ
3. Tailwind のセットアップ
4. コンポーネントの実装(Input / TodoList / TodoItem)
5. ローカルストレージ対応
6. 開発サーバー起動
7. 私に確認を求める
依頼する
早速右側の Agent のチャット画面から、指示を入力していきましょう!
ちなみに今回は Gemini 3 Pro のモデルを選択しました。新しくフォルダを作って実行してみます。


作業開始
送信をすると、Planを立ててタスクを開始します。
Planを立てて自律的に進めているところがAIエージェントっぽいですね。

Planに対しては、誤りがあれば、誤りの箇所を選択してコメントを打つこともできます。実行し始めたものに対して、コメントが打てるのはいいですね。

Planが進むことに点がついて終わったことを知らせてくれます。これで今どのくらい進んでいるのかがわかっていいですね!

作業終了
5分ほどで作業が終わりました。早い!
Antigravityでは、作業が終わるとWalkthrough(ウォークスルー)という、作ったコードの使い方や動作確認手順をまとめて生成してくれるドキュメントを勝手に作ってくれます。

さて、実際に出来上がったTodoリストはこんな感じです。
すごくいい出来栄えですね。デザインの指示はとくにしていないのに、ここまでのデザインをデフォルトで作ってくるのは、さすがです。Google製品の素晴らしさを感じます笑。


READMEなどのドキュメント
先ほども解説したように、READMEなどのドキュメントも生成してくれます。
Walkthroughとはまた別のドキュメントで、Walkthroughはエディター上限定のドキュメントですが、こちらはmdファイルとして存在するので、このままGitHubなどにもプッシュすることができます。
# Next.js Todo App (Tokyo Night Theme)
Next.js 15 (App Router) と Tailwind CSS を使用して構築された、シンプルで美しいTodoアプリです。デザインは人気のカラーテーマ「Tokyo Night」に基づいています。
## 機能
- **タスク管理**: タスクの追加、編集、削除、完了状態の切り替えが可能です。
- **データの永続化**: タスクはブラウザのローカルストレージに保存され、ページを閉じても保持されます。
- **レスポンシブデザイン**: PC、タブレット、スマートフォンで快適に利用できます。
- **Tokyo Night テーマ**: 落ち着いた藍色を基調とした、目に優しいデザインです。
## 技術スタック
- **フレームワーク**: [Next.js 15](https://nextjs.org/) (App Router)
- **スタイリング**: [Tailwind CSS](https://tailwindcss.com/)
- **言語**: [TypeScript](https://www.typescriptlang.org/)
- **アイコン**: [Lucide React](https://lucide.dev/)
## 始め方
開発サーバーを起動するには、以下のコマンドを実行してください:
```bash
npm run dev
# または
yarn dev
# または
pnpm dev
```
ブラウザで [http://localhost:3000](http://localhost:3000) を開いて確認してください。
## プロジェクト構造
- `app/`: アプリケーションのページとレイアウト
- `components/`: 再利用可能なUIコンポーネント
- `hooks/`: カスタムフック(状態管理ロジック)
- `types/`: TypeScriptの型定義
さいごに
さて、いかがだったでしょうか?
弊社でも、AIエージェントのDevinを導入していましたが、それとはまた違う凄さはありましたね。
Devinも自律的にタスクを実行してくれるAIエージェントですが、エディターがある部分が大きな違いだと思います。社内でAI普及を進めていると、どうしてもエディターが欲しい、という声はよく聞くので、AIエージェントとはいえ、人間の介入ができることはいいことです。
今後1週間、デフォルトのエディターをAntigravityにしてみて、性能を見てみたいと思います。
ご覧いただきありがとうございました!
