はじめに
Devinにリポジトリを追加する際の方法をまとめました。
この設定をしておくことで、Devinが無駄にACUを使うこともなくなりますし、エージェントとしてのパワーを最大限に発揮させることができます。
おそらく何度かすることになる作業だと思いますので、ここに私がやった作業内容を記載し、説明を追加しておきます。
今回の作業(2025年6月現在)は、Devin2.1で実行しました。バージョンにより若干の違いが出てくるかもしれませんので、ご利用されているDevinのバージョンにはご注意ください。
Setupするリポジトリーを選ぶ
まず、左下のSettings(歯車のマーク)から、①Devin’s Machineを選びます。すると、下の画像のような画面が開きますので、② +Repositoryを選択します。

すると、GitHubを連携しているアカウントのリポジトリが③のように表示されますので、追加したいリポジトリを選択して、④Continue with (repo name) をクリックします。

すると、しばらくローディングして 1.Git Pullが出てくると思いますので、お待ちください。
各種Setup
1. Git Pull
まず最初の画面は、Git Pullです。
ここでは、Devinが最新のコードを取得するためには、どのようなコマンドを使用すればいいかを教えてあげる必要があります。
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ここは、デフォルトで入っているコマンドで問題ありません。コマンドの下にあるVerify Command の青いボタンをクリックしてください。コマンドが実行され、Verifying… とオレンジの文字が表示された後に、問題なければ ✅ rification successful! と、緑の文字とチェックマークがつきます。
これが表示されたら、Next を押して次のセットアップに進みましょう。
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作りたてのリポジトリーや、何もファイルがないリポジトリーの状態でVerify Commandを押すと、Pullするものがないのでエラーが出てしまいます。押す前に、READMEなど、適当なファイルを入れておきましょう。
2. Configure Secrets
続いて、Configure Secretsです。
ここでは、Devinがローカルでアプリケーションのデバックや開発をするために必要な秘密情報や環境変数を設定する場所になります。

API_KEYやDATABASE_URL、VPNや社内ネットワークへの接続方法、外部サービスの認証情報やサービスアカウントのログイン情報、パスワードの機密情報などは、全てこれに当たります。
.envファイルや、.gitignoreファイルをしっかりと設定してあれば、Nextで問題ありません。
なお、一部の記事では、DevinがAPIキーをGitHubに上げてしまったなどの失敗談もあったりしますので、要注意な項目です。
3. Install Dependencies
続いて、Install Dependenciesです。
ここでは、Devinを正しく動作させるために必要なツールやライブラリをインストールする作業を行います。Node.js/JavaScript プロジェクトやPython プロジェクトなど、インストールが必要になります。
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作業は右側下のターミナル上で行います。今回はPythonを使用していこうと考えていたので、Pythonプロジェクトに関するインストールの作業を行いました。仮想環境の設定や、必要なパッケージのインストール、要件ファイルをまとめるなどをしました。
# 仮想環境の作成(おすすめ)
python3 -m venv venv
# 仮想環境の有効化
source venv/bin/activate
# 必要なパッケージをインストール(例:Flaskとrequests)
pip install flask requests
# 要件ファイルにまとめる(再現性のため)
pip freeze > requirements.txt
参考に、chatGPTでは、Pythonの他に次のようなプロジェクトのインストールを教えてくれました。皆さんの作業環境に合わせてインストールを進めてください。
# Node.js / JavaScript プロジェクト
npm install
# Rust プロジェクト
sudo apt install -y build-essential
cargo build
# C/C++ プロジェクト
sudo apt update
sudo apt install -y build-essential cmake
インストールが完了したら、Nextをクリックして次の作業へいきましょう。
4. Maintain Dependencies
続いて、Maintain Dependenciesです。
ここでは、先ほど登録したライブラリを自動で最新に保つために、起動時に実行するコマンドを登録する設定をします。
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Pythonを扱っている場合は、次のようなコマンドを登録しておくことで、依存ライブラリをインストール(更新)して対応していきます。
cd ~/#リポジトリーの場所 && source venv/bin/activate && pip install -r requirements.txt
もちろん、Python以外を使っている人や、いくつかの言語を使っている人もいると思いますので、それに合わせて Add+ で追加していきましょう。chatGPTで提案されたものを、参考までにいくつか載せておきます。
# Node.js向け
cd ~/#リポジトリーの場所 && npm install
# Rust向け
cd ~/#リポジトリーの場所 && cargo build
# C/C++向け
## CMake + Make の場合
cd ~/#リポジトリーの場所 && mkdir -p build && cd build && cmake .. && make
## Makefile がある場合
cd ~/#リポジトリーの場所 && make
## vcpkg や Conan を使っている場合
cd ~/#リポジトリーの場所 && conan install . --build=missing
登録した後、Verifyを押すと、コマンドが実行されます。Verifying… とオレンジの文字が表示された後に、問題なければ ✅ rification successful! と、緑の文字とチェックマークがつきます。
これが表示されたら、Next を押して次のセットアップに進みましょう。
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5. Setup Lint
続いて、Setup Lintです。
「Lint」は、コードの書き方・文法などをチェックしてくれるツールで、自動化することで品質を保つのがここの工程での狙いです。
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Pythonプロジェクトでは、flake8や、pylintなどのツールがあります。必要に応じて登録しておきましょう。ここは、私は特に設定をしていないのでスキップしました。その場合、8. Additional Notesに今は設定していない、今後flake8を使う予定。などと書いておくと、Devinもその旨を理解します。
余談ですが、最初は設定しようと試みたものの、警告やエラーが出て終わってしまったため、Verifyが失敗してしまい、うまく登録できませんでした。DevinのVerifyは、コマンドが正常終了したかを見ているので、失敗が続くようでしたら 8. Additional Notes に説明を書いておきましょう。
flake8によるLintチェックを使用しています。
コードに警告(例:行が長すぎるなど)があるとflake8が検出します。
Verifyでは警告があると失敗扱いになるため、必要に応じて手動で実行してください。
ちなみに、スキップしても、しばらくするとまたエラーを出してしまうという症状がありました。エラーが出ている状態(黄色の丸になっている状態)では、設定を完了させることができません。その場合は、スキップした後、すぐに Finish を押せば、逃げ切れました。参考にしてください。
6. Setup Tests
続いて、Setup Testsです。
ここでは、テストを自動的に実行するためにどのようなコマンドを使えばいいか、Devinに教えてあげます。
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テストをまだ作っていない場合や、まだ何も作っていない場合は、SkipしてしまってもOKです。その時は先ほどのように 8. Additional Notes にそのことを書いておくといいです。
現時点ではテスト未整備です。
今後pytestなどでテストを整備する予定です。
7. Setup Local App
続いて、Setup Local Appです。
ここでは、Devinに「アプリの動かし方(起動コマンド)」を教えておくことで、テストや開発作業がスムーズになります。Pythonであればwebアプリのサーバーの起動方法などです。
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まだアプリの動かし方も決めてない場合、先ほどのように 8. Additional Notes にそのことを書いて、Skipしましょう。
まだアプリの動かし方は決まっていないので、後で設定します
8. Additional Notes
最後に、Additional Notesです。
ここは、いままで書いてきたように、Devinに伝えたい備考や説明などがあれば記述する欄になっています。
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ここは、先ほどまで書いてきたことがあると思います。特に追記することがなければ、そのままDoneをクリックしてください。以上で全てのSetupが終了です。
Setupを終了する
8までのSetupが終わったら、Finish をクリックしましょう。すると、以下のようなポップアップが出てくるので、Fisish Repo Setup をクリックします。
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すると、Devinが最後に今まで書いてきたコマンドのテストをします。
そこで問題がなければ、Setup passed all checks! と表示されるので、左下の Complete をクリックしてください。そうすると、画面真ん中でクラッカーが弾けて、 ✅ Repository Setup Saved と出てきます。その後、勝手にプログレスバーの画面が表示されますので、保存されたら終了です。
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保存が終わると、最初の画面に戻ってきます。その後、特に黄色の画面でエラーなど表示されていなければ、終了です。
セットアップしたものを直したいとき
途中、スキップした項目などを後から追加したかったり、設定を変更したい場合は、Updata setup をクリックしたら、また先ほどの設定画面に戻ります。その場合も、最後の終了の仕方は同じですので、同じように進めてください。
さいごに
いかがだったでしょうか。
今回行ったセットアップは必ずしも一緒ではないと思いますので、みなさんの開発環境に応じて、わからなければchatGPTに頼りながら!セットアップを進めてみてください。